家計診断Q&A

家計診断Q&A
今回のご相談テーマ
 

出産でパートを辞めて、子どもの出費も増えると赤字確実
家計の見直しでなんとかやりくりできるでしょうか?

 
今回、回答いただく先生は

山根 克規先生
(やまね かつのり)
プロフィール
アドバイスのポイント  
  • 収入の9割以下で生活する習慣をつけましょう。
  • ご自身の価値観に基づいてお金を使い、無駄を排除しましょう。
  • 将来の夢が明確であれば、節約も楽しめます。

中村陽子さん(仮名 39歳 パート)のご相談

マイホームを建てるための自己資金をためたいのですがなかなか貯蓄ができません。保険料の見直しなどを行ったほうがよいのでしょうか? 目標は月に4万円を貯蓄したいのですが、どうやっても0に近いかもしくはマイナスです。やはり私が働かないと、マイホームは無理なのでしょうか?

39歳、主婦。会社員の夫(36歳)と娘(3歳)と同居中。
住居 : 自己所有マンション(ローン返済中) 築18年
ローン残高 : 1200万円、金利2.55%(固定10年)、残り32年
金融資産残高 : 0円
世帯年収 : 390 万円

家計の状況

支出

  金額
住宅ローン 49,844円
管理費・水道・町内会費 28,000円
保険 34,000円
車ローン 25,320円
(ボーナス時プラス3万円)
ONIX 3年リース残債70万
保育料 26,900円
(7月以降およそ16,800円)
通信費 NET 3,800円
自宅電話 2,000円
携帯2台 13,000円
新聞 3,000円
借金返済 10,000円(残約48万)
食費 27,000円
消耗品 3,000円
光熱 12,000円
衣料 4,000円
医療 18,000円
(内4750円 治療器具リース代)
子供 5,000円
車ガソリン 10,000円
小遣い 30,000円
10,000円
合計 314,864円
加入保険
保険種類 契約者 被保険者 保険金額 払方 保険料
定期付終身 死亡2,000万円、入院5,000円 月払 11,229円
医療保険 死亡80万円、入院8,000円 月払 6,405円
学資保険 満期150万円、進学時45万円 月払 10,230円
傷害保険 葬儀など60万円 月払 3,800円
互助会   月払 2,000円

無駄なことにお金をかけない、思い切ってやめる、
そして、できるだけ早く陽子さんが仕事に就くことです。

ご主人の転職に、第二子出産と随分めまぐるしい状況ですね。何かライフプランに狂いが生じたのか、もともと計画的なライフプランが無かったのか・・・いずれにせよ、今目の前に起きていることが現実ですから、しっかりと考えて、対処していかなくてはいけませんね。

ざっと計算してもやはり30万円の生活費がかかりますね。それに対して収入が24万円ですから、毎月6万円の赤字となってしまいます。それをまた借金してしまえば、より生活が苦しくなる一方です。状況から考え、まずは収入の範囲内で暮らせる事を最優先に考えて下さい。そして新たな借金をせずに、生活し、早い段階で陽子さんがお仕事をする事を考えて下さい。もしくはご主人が十分な収入が得られるお仕事に変わるかですが、今の時代ではそれは容易なことではありません。リスク分散の意味からも、陽子さんが早い段階でお仕事に就かれることが大切です。

とはいえ子どものそばにいつもいる生活を最優先に考えるならば、ご主人の収入アップか、より切り詰めた生活を検討しなければいけません。これらは早いうちに検討しないといけないことになります。

ご質問の中に、「通常収入10割に対して項目別での基本割り当てを大体でよいので知りたい」とありますが、一般論、平均値は存在しますが、私はこれはあまり重要視していません。一人一人価値観が違います。人はその価値観に基づき生きています。その価値観に基づき、お金を使っています。ですので、ご自身の大切にしているところにお金をかけることが重要になってきます。また同じ金額を使っても収入によって、割合は変わってくるので、あまり意味はありません。
大切なことは自分自身にとって必要なことにお金をかけ、無駄なことにお金をかけないことです。

まずは取り急ぎ今の生活を立て直しましょう。

そのためには支出の予算目標は24万円です。収入の中で生活することです。
本来は収入の9割で生活したいところですが、今は緊急事態ですので、とにかく新たな借金をしなくて良いように、収入の範囲内で生活する事を最優先に考えます。ですから今の支出から6万円ほどを捻出しなくてはいけません。

今の生活費の中で、多少なりとも見直しができそうなものは、保険、通信費、水道光熱費、食費、お小遣い(子ども含む)でしょうか。

保険の見直しで約2万円節約

まず保険ですが、ご主人の死亡保障、並びに医療保障の必要な部分のみを、他社で安く加入すれば6,000円以下でご加入できます。死亡保障、医療保障それぞれに安い保険会社のものをご活用下さい。

そして今ご加入の保険を解約することで、少しだと思いますが、解約返戻金がありますので、生活費にして下さい。陽子さんの保険も保障のみに特化した内容にすれば4,000円程度です。

学資保険は続けたいところですが、借金するくらいなら続けないほうが賢明です。とはいえこれまで多少なりとも貯めてきたものを活かしたいなら、「払い済み」という手続きをします。これはこれまで支払ったもので、保険を続けるもので、これまで支払ったものに応じた保障内容になります。とはいえ学資保険ですから、お金も少しずつですが、殖えていきますので、そのまま置いておけば少しでもお得です。ただどうしても目先のお金が必要であれば解約することも検討しましょう。そして生活を立て直した上で、再度お子様の学資を貯めていきましょう。

お父様の葬儀費用の保険ですが、陽子さんが支払う理由がおありでしたら、仕方ありません。もしご本人がご負担できるならば、そうしてもらいましょう。互助会の2,000円も今の状況であれば解約をお勧めいたします。

以上の保険対策で20,000円は節約できます。残り40,000円です。

情報関連費で最低でも6000円節約を

次に通信費ですが、まず簡単なところから、新聞は止めましょう。後はインターネット、固定電話、携帯電話ですが、これらのうちから優先順位をつけて節約しましょう。例えばインターネットがどうしても必要なら、そこに光電話などオプションで追加できる電話を検討しましょう。

携帯電話が中心なら、思い切って固定電話を無くすことも検討しましょう。携帯電話もお二人の使用目的などに応じて、携帯電話会社、プランを最適なものにしましょう。そして無駄な通話を避けるようにしましょう。目標は通信費で約12,000円、今より10,000円の節約です。最低でも6,000円程度は節約したいところです。

6,000円節約したとすると、残り34,000円です。

水道光熱費ですが、そんなに大きな無駄は感じませんが、今の状況であればメスを入れなくてはいけません。こまめに電気や水道を止める、消費電力の少ない電化製品にするなどの努力で、2,000円程度は節約したいところです。

2,000円の節約で、残り32,000円です。

食費も無駄は少ないようですが、水道光熱費同様、検討せざるを得ません。約1割に当たる3,000円程度の節約を目指しましょう。

3,000円の節約で、残り29,000円です。

お小遣いは無し!?

そしてお小遣いですが、まだ節約目標に29,000円あります。つまりほとんど使えないという状況です。
そんなのナンセンスだと思われるかもしれませんが、これが現実ということになります。これまでの生活で下してきた選択の結果、今大変苦しい状況に陥っていると思います。ですから根本から考え方を改めて、収入の範囲で暮らす、または見合っただけ稼ぐ、もしくはそのバランスを取る、このいずれかしかありません。

特効薬はありませんので、とにかく無駄を省き、新たな借金をせず、早い段階で陽子さんがお仕事に就くことです。

この先教育費、養育費で莫大な金額が必要になります。それを用意することは決して楽なことではありません。夫婦で頑張り、世帯収入を増やし、生活は無駄を省き、計画的に貯蓄し、また資産形成をしなければ、将来もっと大変になります。しかし、きっちりと将来も見据えて、計画的に努力をしていけば、必ずうまく行きます。そのためにもご夫婦でしっかり将来設計について話し合う必要があります。大切なのは今を生きることのみならず、将来のビジョンを明確に持ち、日々の生活をすることです。将来こうなりたい、ああなりたいという「夢」を明確にすることで、日々の努力が辛いものから、楽しいものへと変わっていきます。

節約は決して楽ではありません。
しかし将来の夢が明確であれば、節約も楽しくなりますし、だんだん慣れて、節約と思わずに「当たり前」になっていきます。人は慣れます。今この状況になったことは、明るい将来のために、今の生活を何かしら修正すべきタイミングであるという証です。その意味からも、前向きに楽しみながら、精一杯節約の努力をして下さい。

上記以外にも細かく見てみると、まだまだ節約を余地はあると思いますよ。
ぜひしっかりと考え、一生懸命節約して下さい。

必ず好転しますよ!



 

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