家計診断Q&A

家計診断Q&A

節約とやりくり
内田さん顔写真 FP:内田ふみ子

家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。
ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。


■ご相談者
相談者(仮名)
真島 敏恵さん
39歳、公務員。38歳のご主人とは週末のみ一緒に過ごす別居婚。現在は海外に移住したご両親の家に一人暮らし。
夫とは週末のみ一緒に過ごす別居婚で家計も別。一人住まいですが、数年後に家の建て替えをしなければなりません。どの程度のローン負担が可能なのか、教えてください。
海外に移住した両親の家に独りで住んでいますが、老朽化が進み、数年後には建て替える予定です。ただ将来両親が帰国する可能性もあり、そのときは同居せず、私が両親に中古マンションを購入するつもりです。
夫とは生活費が別なので、住まいの費用だけでなく、生活費や自動車購入、老後資金までひとりで賄わなくてはなりません。最近家計簿をつけ始めたところ、当初に比べ支出が三分のニに減りました。資産運用にも興味がありますが、どのように家の資金を準備していったらよいのでしょうか?なお夫婦とも、旅行とダイビングが趣味です。


・家計状況
 月間収入(税金・社会保険料を除いた可処分所得)
 妻 350,000 円
 月間支出
 住居費 なし
 水道光熱費 8,000 円
 電話代
 (携帯・インターネット代
  含む)
20,000 円
 自動車ローン 18,800 円
 クレジットカード(リボ払い) 10,000 円
 食費 35,000 円
 教養娯楽費 25,000 円
 日用雑貨・被服費 30,000 円
 雑費 10,000 円
 交通費
 (ガソリン代、高速料金
  含む)
80,000 円
 保険料 6,000 円
 積立貯蓄 50,000 円
 その他の貯蓄 57,200 円
 ボーナス(年間)
 妻 1,800,000 円
 ボーナス支出(年間)
 貯蓄 1,000,000 円
 住宅ローン
 (夫の住んでいる
  マンション)
200,000 円
 損害保険料 60,000 円
 レジャー費等 540,000 円
 貯蓄残高
 預貯金 2,700,000 円

 <<希望・予定>>
  • 数年後に家の建て替えをする。
  • 海外に移住した両親が帰国する可能性があり、その場合は、両親にマンションを購入する。
  • 子どもや夫と同居の予定はない。
  • カードのリボ払いは、冬のボーナスで全額返済する。
  • 今年は200万円貯蓄したい。

■アドバイス
5年間で貯蓄+1000万円を最初の目標に。目標達成と家計管理には、家計簿の継続は欠かせません。

家計簿を付けはじめて、支出を三分のニに減らすことができたのは大きな成果ですね。住居費がかかっていない分、可処分所得が多いシングルの人にありがちな、あればあるだけ使ってしまう傾向がすっかり改まって、年間200万円の貯蓄ができる家計になりました。これから家の建て替えや老後資金の準備など控えていますので、これは大きな力です。
ただ、建て替えの検討はこれから。ご両親の帰国や資金援助の可能性など不確実な要素も多いため、これで資金は充分なのかわからないことが不安の原因です。一般的な建築費用から検討する一方で、建築仕様などの情報を集めたり、ご両親とも費用負担について、話してみる余地もありそうです。

家の建て替えだけなら、今の生活ペースで老後資金も準備できそう。家計簿の記帳を継続し、貯蓄目標を達成しましょう。

住居の建築費用は一般的な平均値では2500万円程度(住宅金融公庫調べ)です。仮に建て替えを5年後として、年間貯蓄額200万円×5年=1000万円を自己資金、うち諸費用に建築費の1割=250万円を、頭金に750万円を充当し、残りの建築費1750万円を借り入れたとします。
住宅ローンの条件を、返済期間15年、元利均等返済、固定金利で年4.2%(都銀10月現在の例)とした場合、毎月返済で13万1206円/月(年間157万4472円)となります。
これなら、ローン返済は定年までに終わり、返済中は単純にローン分の年間貯蓄額を減らしたとしても定年時は、退職金+1000万円程度の貯蓄を残すことも可能です。
このまま、家計簿の記帳をつづけ、貯蓄目標を達成しましょう。

両親の住まいも購入するなら、レジャー費等の切り詰めや、建て替え費用の節減を 複数の方法で無理のない資金準備をしましょう。

ご両親が帰国されて中古マンションを購入する確率は今のところ未定ですが、心積もりはしておく必要があります。物件にもよりますが、予算で1500〜2000万円は見ておきたいところです。しかし上記で年収の26%が返済に充てられることになり、これ以上のローン負担はかなりの無理が生じそう。すでに支出は以前に比べてかなり節減しているので、あとはレジャー費を見直す方法が考えられますが、パートナーと過ごす大事な時間でもあり、極端な変更は避けたいところです。家計簿のデータを検討して、支出をもう少し減らし貯蓄を増やすほか、建て替え費用を節減したり、ご両親に帰国の際には多少住宅費用を負担してもらうなど、いくつかの方法を組み合わせて、購入資金を準備していくことが妥当でしょう。そのために、建築の情報収集や、パートナー、両親と将来について話し、資金計画を具体化していくことが大事です。

資産運用は、老後資金として、まず少額からはじめてみましょう。

数年後に住宅へのまとまった支出が予定されていますので、現状ではまとまった資金を元本保証のない金融商品で運用するのは適さないでしょう。株式投資などの経験もないケースでは、ボーナスから10数万円とか、毎月1、2万円程度の積み立てが可能な投資信託などから勉強しながら始めるのがよいと思われます。敏恵様の場合、まずは目の前の貯蓄目標の達成が優先ですね。



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