家計診断Q&A

家計診断Q&A

節約とやりくり
内田さん顔写真 FP:内田ふみ子

家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。
ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。


■ご相談者
相談者(仮名)
千葉 恵利さん
33歳、アルバイト。33歳のご主人(会社員)と、6歳、5歳のお子さん(共に公立幼稚園)との4人家族
ボーナスが少なく、住宅ローンの返済に消えてしまいます。これから教育費・古くなった自宅の建て替え費用を準備しなければなりません。再来年にはフルタイムで働くつもりです。
この春、子どもが大きくなったのと母を乗せる機会も増えたため、車を軽自動車から中古のワンボックスに買い替えました。そのため貯蓄がなくなり、車の維持費がかかって貯蓄が出来ない状態になっています。去年からバイトをはじめて、車の維持費や生活費を補っています。
これから子どもたちにお金もかかり、10年後くらいに家の建て替えも予定していますが、そうした資金をどう準備していったらよいでしょうか。また、再就職するとき、どの程度収入があれば足りるのでしょうか。


・家計状況
 月間収入(税金・社会保険料を除いた可処分所得)
 夫 280,000 円
 妻 55,000 円
 月間支出
 住宅ローン 46,000 円
 駐車場代 11,000 円
 ガソリン代 10,000 円
 水道光熱費 30,000 円
 教育費 30,000 円
 電話代(携帯含む) 11,000 円
 食費 56,000 円
 教養娯楽費 10,000 円
 日用雑貨・被服費 20,000 円
 夫こづかい 20,000 円
 医療費 10,000 円
 保険料※1 26,000 円
 学資保険(2人分)※1 22,000 円
 積立貯蓄 10,000 円
 車検費用
 自動車保険料等の積立※2
23,000 円
※1:保険料のうち3万5000円は積み立てて年払に充当
※2:自動車保険料は年払で7万円
 ボーナス(年間)
 夫 200,000 円
 ボーナス支出(年間)
 固定資産税 27,000 円
 住宅ローン 80,000 円
 レジャー費 100,000 円
 貯蓄残高
 預貯金 300,000 円

 <<希望・予定>>
  • 子どもたちが小学校に入学する再来年にフルタイムで再就職する。
  • 夫が転職を考えている。
  • 10年後に家を建て替える。
  • 年1回、10万円以内で家族旅行をしたい。
 <<住居>>
  • 一戸建て(築27年)
  • 住宅ローン残高960万円、
    平成33年完済(残り19年)

■アドバイス
支出が一段と増えるのは10年後以降。それまでにどれだけ貯められるかで、その後の負担の重さが違います。日々のやりくりは現状を維持し、収入増加の機会を見つけていきましょう。

車の買い替えが負担を増やしてしまいましたが、それまで我慢してきたことや家庭の事情から、必要なことと判断されたのでしょう。その分、日々のやりくりに工夫して頑張っておられる様子が家計簿の数値からも読み取れます。ただ、現在の貯蓄額では、家族の入院や家の修理など急な支出が発生したとき不安です。また家の建て替え費用や教育費などの準備もしていくには、節約だけでなく収入増加の機会を積極的に見つけていくことも必要です。

現在のローン返済やその間の車の買い替え費用など支出増加も考慮すると、収入による資金確保に真剣に取り組む必要があります。

家を建て替える際に、仮に2000万円のローン(元利均等返済、20年、年利4%)を組んだとすると、毎月返済額は12万1000円(年145万2000円)となり、それまでに現在のローンを完済していたとしても、ローンだけで年間約90万円の負担増となります。これを恵利様の収入だけでカバーするとしたら、社会保険料を考慮して年収180万円は確保する必要があります。またこの収入であれば、それまでに現在のローンを完済することも可能になるでしょう。
正社員での再就職が難しい社会状況なので、希望職種によっては一定の技能を身につけるなど、時給単価を上げるために、再就職の準備を始めておかれるとよいですね。

現状でさらに支出を減らして貯蓄に回すには、ストレスが溜まらないように、優先順位をつけて見直しをしていきましょう。

現在もかなり工夫して支出を減らすことに努めていらっしゃるので、無理なく切りつめる余地はあまり多くありません。現状からもっと支出を抑えるには、仕事に支障がなければ携帯電話を止める、ビールなど嗜好品を消費する機会を限定する、など一歩踏み込んだ対策が必要になります。その一方で、旅行は必ず行く、など家族の楽しみは確保して、ストレスが溜まらないように気をつけます。やりすぎて心理的な負担が増えると頑張りがきかなくなり、かえって逆効果です。大変でも楽しいと感じられるよう、ご夫婦で心掛けてください。



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