家計診断Q&A

家計診断Q&A

節約とやりくり
内田さん顔写真 FP:内田ふみ子

家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。
ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。


■ご相談者
相談者(仮名)
子安 詔子さん
26歳、会社員。29歳のご主人(会社員)との2人暮らし。
来年から住宅ローンの支払いが始まり、住居費が月2万円上がります。共働きですが、子どもが欲しいので、1、2年で退職する予定です。
現在共働きで子どもはいません。建築中の家の住宅ローン支払いが来年から始まります。そのため住居費は月2万円上がります。私のお給料は全額貯蓄し、さらに毎月2万円貯蓄していますが、ローンが始まると月々の積立ができなくなります。2人で心がけて光熱費も節約し、新聞も読まないので取っていません。お昼もお弁当を持参しています。雑費の使い方が問題かもしれないと思っていますがどうしたらよいかわかりません。見直しの方法を教えてください。


・家計状況
 月収(税金・社会保険料を除いた可処分所得)
 夫 210,000 円
 妻 180,000 円
 月間支出
 家賃 53,000 円
 駐車場代 8,000 円
 水道光熱費 9,300 円
 通信費(電話・携帯・
 ADSLを含む)
10,500 円
 食費(外食含む) 30,000 円
 夫・妻のこづかい 20,000 円
 雑費(レジャー・医療・
 美容・雑貨等)
30,000 円
 養老保険 13,000 円
 積立貯蓄 20,000 円
 年払保険料の積立 16,000 円
 その他の貯蓄 180,000 円
 年単位の収入
 夫のボーナス 1,300,000 円
 妻のボーナス 200,000 円
 年単位の支出
 車検・税金のための積立 100,000 円
 夫・妻のこづかい 40,000 円
 住宅資金積立 200,000 円
 貯蓄1 1,160,000 円
 貯蓄
 預貯金 900万円
(ただし住宅取得後は
200万円に)
<<希望・予定>>
  • 年末に新居に引越し、来年からローンの支払が開始
  • 子どもがほしいので1年後には退職。
 <<住居>>
  • 賃貸
■アドバイス
月々とボーナスの支出項目を見直して年間予算を組み、退職後の収支予測を立てると課題が見えてきます。その上で、これからの生活設計を描いてみましょう。

マイホームのため、よく頑張ってやりくりをされてきましたね。住宅購入直後の貯蓄残高も、200万円なら出産費用や、いざというときの出費もカバーできるでしょう。今後、ご主人だけの収入になったときのことを考えると、毎月のお給料とボーナスから出す項目や金額を見直して、収支予測を立てなおす必要があります。それによって仕事復帰の時期を考えるなど生活設計も描いてみましょう。

まず、これから支出の増えるものを考え、年間貯蓄可能額を確認しましょう

支出項目を組みかえる前に、年間でどの程度貯蓄が可能か、まず確認しておきましょう。現在は、詔子さんのお給料全額と、ご主人の毎月のお給料から2万円(年間24万円)、ボーナスから116万円、合計366万円を貯蓄に回していらっしゃいます。ご主人の収入からは130万円です。ただし、これから住宅を取得しお子さんが生まれるため、増える支出もあります。

予想される支出
 住居費増加分(ローン月2万円、固定資産税等20万円) 44万円
 生活費(子どものミルク・オムツ等月2万円、光熱費5000円) 30万円
 合計 74万円

計算してみると、ご主人だけの収入になって大きく生活スタイルが変わらなければ、年間50万円程度(130万円−74万円=56万円)の貯蓄は可能でしょう。ただ、そのうち20万円程度は子どもの教育資金積立に充てられると思われます。ぎりぎりの厳しい家計ではありませんが、充分なゆとりがあるという訳ではありませんので、家計管理はしっかり続けていく必要があります。


毎月支出のある項目は月々の予算に、そうでないものはボーナスの予算に組み込んでみましょう

上記から、月々の支出は計4万5000円増加することが見込まれます。今のままでは月間収支は完全に赤字です。しかし、苦しいからといって毎月の積立を一度やめてしまうと、次に始めるのはなかなか難しいもの。少しでも月々貯蓄ができているかどうかというのは、家計の健康度を測るモノサシといえます。
現在の支出項目を見ると、年払い保険料や、レジャー費など月毎に波があったり不定期の項目が混じっています。これらはボーナスから予算を取り、毎月の収支から切り離します。そうすれば積立額を若干減らすことで、調整がつくでしょう。

   年払い保険料:1万6000円→ボーナスへ1万6000円×12か月=19万2000円
   雑費:3万円→ボーナスへレジャー費として2万円×12か月=24万円
   貯蓄:2万円→1万円に減額


この結果、現在の支出からは4万6000円分減り、これから増加分が4万5000円となり、毎月の積立は1万円で継続できることになります。
たんなる数字合わせのように見えますが、年間収支で貯蓄のできる家計なのに、無理な予算立てをしたばかりに、毎月赤字でストレスを貯めてしまうのは合理的ではありません。ボーナスの支給額に余程の波がなければ、レジャー費などは年単位でボーナスから取り分ける方法もあってよいと思います。

収入源がひとつの専業主婦家庭は、経済的なリスクが大きくなります。いつまで働き、いつから仕事に復帰するか、生活設計も立ててみましょう。

1年後には退職の予定ということですが、昨今のできごとをみても、上場企業でも会社が順調に継続するとはいいきれません。給与体系も年功序列で上昇していくとは限りませんので、一度退職しても、どこかの時点で仕事に復帰することを考えておきましょう。
現在の貯蓄残高を考慮すると、経済的必要性に迫られて出産後すぐに、ということはなさそうですが、今から考えておくことで、育児期間中も時間を有効に使えると思われます。また、退職するとしても、体調が良ければ産休まで働くことも選択肢として考えてはいかがでしょうか。



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