家計診断Q&A

家計診断Q&A

節約とやりくり
内田さん顔写真 FP:内田ふみ子

家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。
ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。


■ご相談者
相談者(仮名)
清田エツ子さん
30歳、主婦。同い年のご主人(会社員)との2人家族。
妊娠して退職、夫の収入だけで生活しようと努力しましたが、それでも節約できたのは3万円程度。毎月10万円の赤字でこのままでは暮らせません。
妊娠して会社を退職しました。同時に節約も始めましたが、減らせたのは3万円。毎月10万円の赤字は必至です。あと半年ぐらいは貯蓄を取り崩していけますが、家賃のアップもあり、このままでは生活していけません。マンション購入したいのですが、現実には不可能です。何か良いアドバイスをいただけないでしょうか。


・家計状況
 月収(税金・社会保険料を除いた可処分所得)
 夫 160,000 円
 月間支出 合計:269,500円
(109,500円赤字)
 家賃 51,000 円
 水道光熱費 24,500 円
 電話・プロバイダ代 6,000 円
 携帯電話代 11,000 円
 NHK・スカパー 6,000 円
 ガソリン代 20,000 円
 食費 40,000 円
 妊婦検診 10,000 円
 娯楽費 5,000 円
 慶弔費 5,000 円
 雑費 5,000 円
 夫のこづかい 30,000 円
 妻のこづかい 10,000 円
 損害保険
 (車・バイク・火災家財)
10,000 円
 夫の生命保険 12,000 円
 夫の年金保険 10,000 円
 妻の生命保険 14,000 円
 年単位の収入
 夫のボーナス 1,000,000 円
 年単位の支出
 毎月の赤字補填
 (1年分として)
1,314,000 円
 貯蓄
 預貯金 1,000,000 円

<<希望・予定>>
  • 家賃が半年後に2万円アップ、その1年後にも2万円アップ
  • マンションは2500万円程度を希望
  • 第二子出産後、2〜3歳になったらパート(夫の転勤があるので正社員は難しい)
 <<住居>>
  • 賃貸
■アドバイス
赤字対策だけでなく、貯蓄ができないことも課題。日常の生活スタイルに踏み込んで家計を見直し、毎月の貯蓄も習慣に。

毎月13万円、約45%の収入減。もともと浪費傾向はなかったと思われます。したがって赤字をなくすためには、さらに普段の生活スタイルを変えるぐらいまで踏み込む必要があります。また、貯蓄残高もこれから出産を向かえるご夫婦としては、これ以上生活費として崩したくはない金額。教育資金の準備もしなければなりません。少しでも積立ができるように見直しましょう。

年間収支でみると、赤字額は32万円程度。月3万円を節約の目標において見直しましょう。

かなり厳しい見直しになりますが、昇給や再就職までの緊急対策として、ご主人にも協力してもらいましょう。
項目では、携帯電話代、スカパー、食費、こづかい、生命保険が対象になりそうです。水道光熱費はお子さんが生まれると、むしろ増える項目です。
携帯電話は、使い方を見直して、少しでも安い料金設定に。スカパーもしばらくはお休みすることを考えてはいかがでしょうか。食費は、赤ちゃんが生まれるとなかなか手が回らない時期もありますが、手作りで工夫してみてください。ご夫婦のこづかいも、少しずつ譲り合って金額を減らせないか話し合いましょう。
お仕事をされていたときとは、大分違った生活スタイルに変わるはず。家計上は大変ですが、時間を上手に使って楽しむゆとりを作り出してみましょう。
生命保険は、死亡・医療・ガン保険を終身タイプで契約されています。保険料も60歳で払込が終わるような設計にされています。家族が増えるため、ご主人の死亡保障の増額は検討の余地があります。ほかは、適切な保障内容と思います。

  保険種類 保険内容 保険料
終身保険 終身200万円定期1800万円 月払5000円
医療保険 入院日額5000円、終身保障 年払4万円(月額3330円)
ガン保険 入院日額1万円、終身保障 年払3万8000円(月額3170円)
年金保険 10年確定年金、年金年額54万円 月払1万円
終身保険 終身500万円 年払5万5000円(月額4580円)
医療保険 入院日額7000円、終身保障 年払6万6000円(月額5500円)
ガン保険 入院日額1万円、終身保障 年払4万4000円(月額3660円)
保険料合計 月平均3万5240円

ただ、家賃アップなどもあるので、どうしても厳しいときは、死亡保障と基本的な医療保障を優先し、ガン保険を継続するかどうかを選択肢として検討する可能性はあります。
また年金保険、妻の終身保険は、老後資金として貯蓄にあたると考えてよいでしょう。ただし、老後の前に教育費や住宅購入の資金など支出予定があるため、預貯金などの貯蓄も必要です。

転勤族の妻の再就職は、ネットを活用することも視野にいれましょう

もともと正社員での再就職をご希望です。しかし、転勤族の妻にとってハードルは高く感じられます。お子さんが小さい、転勤で引越しがある、などの事情を抱えた女性の中には、インターネットを活用して、仕事をしている人たちもいます。在宅や起業等、正社員ではない場合も多いです。
在宅ワークやパートでも、しっかり技能を身に付け、経験を積んでいれば、正社員になる環境が整ったとき役に立つはずです。
複数お子さんがいらっしゃる場合、年齢が近ければ、フルタイムに復帰するまでの時間は短縮されます。また年齢差があっても、その間、パートやアルバイトなどできちんと経験を積んでいればマイナスにはならないでしょう。また中途入社でも要件を満たせば育児休業も取れます。
さまざまなコースが考えられますが、まず、ご自身について、棚卸しをすることが必要です。

住宅購入は家計を安定させてから。ご両親の援助があるなら、購入も可能性があります。

マイホームの購入を希望されています。転勤があるとのことですから、購入のタイミングも大事ですね。とにかく家計が安定していないと、ローンを組んでも無理が出やすくなります。
ご希望物件価格2500万円を頭金なしで、全額ローンで購入する場合、30年返済、元利金当返済、金利3%、で計算すると、毎月の返済額は10万5400円。マンションの場合、管理費、修繕積立金、固定資産税が加わります。現在の住居費は5万1000円。負担は倍以上です。
今は自己資金がありません。もしご両親からの援助があって、ローン返済に無理がなければ、早期の購入は可能でしょう。そうでなければ、自己資金を貯めることを考えましょう。



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