家計診断Q&A

家計診断Q&A

節約とやりくり
内田さん顔写真 FP:内田ふみ子

家計簿は、5年10年あるいはそれ以上先にある目的を達成するために有効なツールです。
ゴールを確認したらまず資金計画。今の貯蓄ペースで実現できるか、難しければやりくりできるかをチェックします。ゴールは一つとは限りません。今しなければならないことや、先のことでも大事なことなど、優先順位を考えながらアドバイスさせていただきます。


■ご相談者
相談者(仮名)
川端 可奈さん
31歳、会社員。33歳のご主人(会社員)との2人家族。
夫の転勤のため1年後には退職しなければなりません。退職までに家計について、どんなことをしておけばよいでしょうか。
夫は転勤が多く、1年後には転勤が確実です。そのため現在はDINKS(子どものいない共働き夫婦)ですが、来年には私は退職しなければなりません。また子どもも欲しいと思っています。私の給与はずっと貯蓄に回してきたため、退職までに残高が1500万円ほどになりそうです。貯蓄の運用も含めて、退職までにしておくべきこと、考えるべきことを教えてください。


・家計状況
 月収(税金・社会保険料を除いた可処分所得)
 夫 320,000 円
 妻 260,000 円
 月間支出 580,000 円
 家賃 64,000 円
 駐車場代 6,000 円
 水道光熱費 15,500 円
 電話代(携帯含む) 12,000 円
 食費 38,000 円
 教養娯楽費
 (資格取得費含む)
30,000 円
 日用雑貨費 20,000 円
 被服・美容費 17,000 円
 車維持費(2台) 40,000 円
 雑費 30,000 円
 奨学金の返済 20,000 円
 保険料(自動車保険含む) 22,500 円
 財形貯蓄 17,000 円
 その他の貯蓄 248,000 円
 年単位の収入
 夫のボーナス 850,000 円
 妻のボーナス 1,000,000 円
 ボーナスからの支出 1,055,000 円
 レジャー費 450,000 円
 奨学金の返済 70,000 円
 その他 50,000 円
 財形貯蓄 120,000 円
 その他の貯蓄 1,160,000 円
 貯蓄 9,500,000 円
 普通預金 1,700,000 円
 定額貯金 4,000,000 円
 財形貯蓄 1,800,000 円
 養老保険 2,000,000 円

<<希望・予定>>
  • 1年後に夫が転勤、妻は退職、その頃に出産
  • 転勤が多いので、ずっと賃貸住まいの見込み
 <<住居>>
  • 賃貸
■アドバイス
ご主人の収入から貯蓄もできる、継続可能な家計のベースを作りましょう

現在月々の貯蓄は、そっくり可奈さんの給与分です。つまりご主人の給与はすべて支出になっているということです。これを、1年後にはご主人の収入で消費支出だけでなく貯蓄もできるように、今の生活スタイルを点検しましょう。
また、教育費や高齢期の住まいをどう確保するか、を考えながら、資産形成は長期の構えで臨みましょう。

1年後の予想家計簿を付けてみてください。奨学金の繰り上げ返還を検討してはいかがでしょう

頑張って貯蓄をされてきましたが、これからお子さんを持てばまだまだ教育資金を用意しなくてはなりませんし、定年退職後の住まいの資金も準備していかなければなりません。ご主人の収入だけで生活し、なおかつ将来に向けた貯蓄が続けられる家計にしていくことを考えましょう。
退職したら自動車は2台はいらないかもしれません。また、洋服代もあまりかからないかもしれません。
反対に転勤先によっては、家賃が高かったり、車が生活の足として必需品だったり、支出の増える項目もあるかもしれません。
予測のつく範囲で、退職から出産するまでの支出項目の金額を考えてみましょう。支出合計を減らせれば、そのまま貯蓄に回せます。
また、奨学金の返済はいずれ終わりますが、繰り上げ返還ができれば、そっくり貯蓄項目に置きかえられますので、ぜひ、検討してください。
転勤族の場合、お子さんが高校卒業後に大学等へ進学する際に、自宅通学が難しい可能性が高くなります。仕送りの月平均額は約10万円。教育資金の準備は厚めに手当しておきたいもの。これからお子さんが生まれて小学生ぐらいの間に、きちんと準備しておきましょう。

今は働いて収入があるので、自己投資への支出も可能、退職後の生活も見据えて、当面は、出すべきところは出しましょう

現在は想像しにくいかもしれませんが、知り合いのいない土地に越してきて子どもが小さく、孤立して精神的に辛い思いをしている女性もいます。ネットのコミュニティに参加することもひとつの方法ですが、趣味などを通じて社会参加し、人とのつながりをもつことも大切です。今のうちにパソコンでもお花でも英会話でも、何か趣味や得意なものを身につけるために、お金を使うことはけっして無駄なことではありません。雇用保険の被保険者が利用できる教育訓練給付金制度など、受給資格があれば使えるうちに有効に利用しましょう

※教育訓練給付金制度の問い合わせ先は最寄りのハローワークへ
チェック! ハローワーク http://www.hellowork.go.jp/

運用はまず少額から、が基本。女性のための投資セミナーなども出かけてみては?

まとまった貯蓄額になっていますが、内訳は安全性の高い金融商品ばかり。株式や投資信託の購入経験はほとんどないと思われます。安全性を重視するなら、国債や地方債といった選択肢もありますが、まだ年齢もお若いので、経済の勉強のつもりで株式投資なども学んで経験してはいかがでしょうか
名前のよく知られた上場企業でも、十数万円で株主になれる企業もあります。証券会社などでも女性や入門者向けのセミナーも開かれていますし、少し勉強して少額で経験してみると、ご自身のリスクに対する許容度もわかってくると思います。その上で資産形成について検討してもよいのではないでしょうか。




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